2005.09.29 Thursday
転居案内問題
有名な京言葉に「ブブ漬け(お茶漬け)でも食べておいきやす」がある。
この言葉の意味に幾つかの解釈が存在する。 一つは「カエレ」と言う意味合いがある。 長く滞在しているお客さんに「ブブ漬け」を進める事で帰参を促す。 もう一つが帰り際に、「ちょっとブブ漬けでも」と声をかける。これは、なにも接待できなかったのを申し訳ありませんとの謝罪の意味がある。 だから、勧められてそれを受けるのは重大なマナー違反になる。 意味あいが違うかも知れないが、「転居案内」にも近い表現を使っている。 それは「お近くにお立ち寄りの際には、当家にも・・・・・」って表現だ。 勿論、素直に本当に気持ちを込めた場合もある。 但し、本当に来て欲しい場合は電話なりで別途にさそう。 これは京言葉の「ブブ漬け」と同じ意味合いだと私は解釈している。 本当の友人なら「遅くなったし、お茶漬けしかないけど食っていったら」 と言われたら、本当の事だと思う。 転居案内も「遊びにこいや〜案内するしぃ〜」 と言われたら、逆に行かないと裏切り行為に取られかねない場合もある。 だから、知人レベルでの「ブブ漬け」や「転居案内」は一種のお約束文だと私は思っている。 先日、海外に転居した知人から転居案内が届いた。 良く読むとお約束の文章「近くに来た時は・・・・」の文言がない。 確かに、くり返した壮行会や送別会で皆に「遊びにいくから・・・案内と宿泊をよろしくね〜」とプレッシャーを掛けらたらしい。 だから、お約束の文言が欠如していると思う。 しかし、この転居案内の主は京都の人間だ。 だから、素直に受け止める事が出来ない。 きっと、遊び来いとのお誘いだと思っている。 |