2007.07.11 Wednesday
雨の物語問題
それは、梅雨のある日の出来事
今にも振り出しそうな空を見上げながら、 街中を歩く男性二人。 やおら、一人の男性が立ち止まり。 カバンの中から傘を出して広げます。 その横で、連れの男性が。 手の平を広げて。。雨粒を確認しているのでしょうか・・ その男性も程なく傘を広げて歩き出しました。 後から傘を広げた男性が、連れの男性に話し掛けます。 「さすがですねぇ〜」 話かけられた男性。傘を傾けて連れの男性の顔を見ながら。。 「なにが?」 「いやぁ〜さすがセンサーがついていると、他の人より先に雨が感知できるのですね」 「ひとより、優れた所もあるんすねぇ〜」 傘を傾けていた男性。怪訝な顔をして 「センサー?」小さな声で呟きながら、手を頭頂部に・・ そう、その男性は連れの男性より頭頂部の髪の毛の量が少ないのです。 「成るほど」と思わず納得しながらも・・ その男性 傘で隠れて雨に濡れない筈の頬を、なぜか、水滴が一滴 その水滴が、零れ落ちていくのを誰にも知らないのです。 ちゃんちゃん。 |