2008.11.05 Wednesday
偏屈頑固親父さん 問題
その親父さんとは20年以上前に知り合いになった。
関係は仕事。 内容は私が出す方で相手が請負う方。 年齢は親子ほどの差があった。 もちろん、私が下。 その親父さん。 従業員20名程の小規模工場の社主。 大阪府下で、頑張っておられた。 縁があり、色々と私の仕事の手伝いをして頂いた。 儲けは無かったと思う。お金は使わせた。1億円は使わせた。 最終的に回収はできなかったと思う。 最初から「この仕事は儲けないよ」って宣告していたけど 仕事が始まってから、何回も 『儲かりません、なんとかしてください』って泣きつかれた。 儲からないのを前提に始めた仕事だったので。。何とか出来る筈もなかった。 だから、出来る限り他の仕事を紹介した。 まっ、それが彼の狙いであったので。。私が彼の術中に堕ちた訳でもある。 仕事は、あるだけ抱え込む。 オーバーしていても抱え込む。 どんなに、仕事が溢れていても、欲しがる。 そんな親父さんであった。 工程が詰まり。。納期が怪しくなり工場を訪問したら・・ 約束と違い別の仕事に全力投球中 怒りをぶちまけ。。こっちにも(私の仕事)振り分けて貰う。 なんとか調整をして、工場をでた。 忘れ物をして、工場に戻ると。。 また、約束と違い別の仕事に全力投球中・・茫然&唖然とした そんな会社であった。 工場の整理整頓が行き届いていないので。。 何回も文句を言った 『整理整頓が出来ていない会社は、それなりに見られますよ』 親父さんは 『安いから仕事を出しているんでしょ?。管理にお金をかけていいのなら、私もそうしたい!』 『明日から値上げして貰えます?』『それでも仕事を出してくれます?』 まっ一種の正論であると言えば正論であるのだが・・ なんか、ち〜が〜う〜と何回も口論と闘いをした。 子供ができて。子供の写真を見せたら 『可愛いお子さんですなぁ〜』 『私、奥様の顔を存じ上げてないのですが、奥様似なんでしょうねぇ〜』 とっても正直な親父・・・ イヤ。不正直者の親父さんであった。 年齢を重ねたので、運転をしたくない。 だから、私の車を買って貰えないかと相談された事もある 車は国産車・・・でも・・ プレジデント・・走行距離2万キロで500万円で良いと言われた 美麗車で出物であった、 でも、安月給の私に買える筈のない車でもあった。 また、似合う車でもなかった。 あれは。。『あんたでは10年いや20年早いよ!!』ってのを間接的に言いたかった雰囲気もある。 世の中の状況が変化して・・ 追い込まれて、追い詰められて、廃業の道を選んだ。 私には助ける方策も手段も内容も無かった。 だけど。。私には恨みも何も言わなかった。 そんな親父さん。。亡くなっていた。 家族以外に知らせるな。。それが遺言だったらしい。 どこまでも偏屈頑固親父だった。(涙) |